コラム 2025年10月5日
更年期症候群 — 顔のほてり・発汗・不眠の韓方管理
金孝燮
代表院長
更年期症候群の本質
閉経前後の約10年間、エストロゲンが急激に減少し、さまざまな症状が現れます。顔のほてり(顔・首が突然熱くなる)、発汗(特に夜間の寝汗)、不眠、感情の起伏、膣乾燥、関節痛などが代表的です。韓医学ではこれを腎陰虚(腎陰虛)と説明します。腎(腎)の陰液(陰液)が枯渇すると陽(陽)が相対的に亢進し、上部に熱が突き上がる虚熱(虛熱)が発生します。
左帰飲(左歸飮)と加味逍遙散(加味逍遙散)
更年期治療は虚熱の根本である腎陰(腎陰)を補充しながら、肝鬱(肝鬱)による感情変動を同時に管理することが核心です。
- 左帰飲:熟地黄(熟地黃)・枸杞子(枸杞子)・山茱萸(山茱萸)・山薬(山藥)などで腎陰を直接補います。顔のほてり・夜間発汗が主な場合は地骨皮(地骨皮)・知母(知母)を加えて退虚熱(退虛熱)効果を強化します。
- 加味逍遙散:柴胡(柴胡)・当帰(當歸)・白芍薬(白芍藥)・白朮(白朮)・茯苓(茯苓)・甘草(甘草)に牡丹皮(牡丹皮)・梔子(梔子)を加えた処方です。肝気鬱結(肝氣鬱結)を解いて感情を安定させ、鬱熱(鬱熱)を取り除きます。イライラ・抑うつ・胸の詰まりが強い方に効果的です。
「以熱治熱」の注意 — 誤解と真実
更年期に「以熱治熱」として熱性の補養食を摂ると良いという俗説がありますが、これは注意が必要です。腎陰虚型の更年期に鹿茸(鹿茸)・人参(人蔘)のような温熱(溫熱)の補薬を過用すると、顔のほてりや不眠がかえって悪化することがあります。体質と虚実を正確に鑑別したうえで処方すべきです。腎陽虚(腎陽虛)を兼ねている場合のみ、適切な補養が役立ちます。
生活管理
規則的な有酸素運動(週150分以上)はほてりの頻度を減らし、骨密度の維持にも必須です。豆類(イソフラボン)やザクロなど植物性エストロゲン豊富な食品を適切に摂取し、ほてりを誘発するカフェイン・アルコール・辛い食べ物は減らしてください。不眠には酸棗仁茶(酸棗仁茶)を就寝1時間前に飲むと役立ちます。