コラム 2025年11月29日
運動後の肩の痛み — オーバーヘッドスポーツ損傷
金孝燮
代表院長
オーバーヘッドスポーツと肩の損傷
水泳、バドミントン、テニス、バレーボール、野球など腕を頭上に繰り返し上げるスポーツでは、肩に相当な負荷が集中します。特に加速期(acceleration phase)では内旋筋が爆発的に収縮し、減速期(deceleration phase)では外旋筋(棘下筋、小円筋)が遠心性収縮で制動をかける過程で微細損傷が反復します。韓医学ではこれを労傷(勞傷)により筋脈が損傷し、気血が不和(不和)した状態と見ます。
過使用損傷と急性損傷
- 過使用(overuse):徐々に進行する腱炎、滑液包炎、関節唇の摩耗が該当します。トレーニング量の急増や回復時間の不足が原因です。痛みが軽度で見過ごしやすいですが、放置すれば断裂に進行する可能性があります。
- 急性損傷:転倒して手をついたり、動作中に突然外力が加わって発生します。腱板急性断裂、SLAP損傷(上方関節唇損傷)、脱臼などが含まれます。
- SLAP損傷:上方関節唇が上腕二頭筋長頭腱の付着部で裂ける損傷で、投球動作の際に「クリック」音や脱力感が現れます。
韓方治療と回復
- 鍼・電気鍼:肩髃(肩髃)、肩髎(肩髎)、臑会(臑會)などに刺鍼して肩周囲の血流を促進し、筋緊張を緩和します。電気鍼の2/100Hz混合波は内因性鎮痛物質の分泌を最大化します。
- 薬鍼:筋腱接合部(musculotendinous junction)に紫河車(紫河車)薬鍼を施し、成長因子を供給して組織再生を促進します。
- 韓方薬:筋骨強化のために続断(續斷)、骨砕補(骨碎補)、自然銅(自然銅)を配合した接骨処方を活用します。
- 靭帯強化治療:関節周囲靭帯の弾性と強度を高めるために灸と鍼を併用し、プロロ薬鍼(増殖薬鍼)を適用することもあります。
運動前後の管理
- ウォーミングアップ:ゴムバンドを用いた内・外旋運動と肩甲骨活性化運動を最低10分以上行います。
- クールダウン:運動後の肩ストレッチ(クロスボディストレッチ、スリーパーストレッチ)を十分に行います。
- トレーニング量管理:週間トレーニング量を前週比10%以上急増させないことが過使用損傷予防の原則です。