足関節捻挫 — 捻った後にきちんと治らないとき
足関節捻挫の構造
足関節捻挫は外側靭帯複合体の損傷で、全捻挫の約85%が足が内側に折れる内反(inversion)損傷です。最初に損傷する靭帯は前距腓靭帯(ATFL, anterior talofibular ligament)であり、力がさらに加わると踵腓靭帯(CFL)、後距腓靭帯(PTFL)の順に断裂します。
Grade I〜IIIの分類
- Grade I(軽度):靭帯線維の微小損傷、軽度の腫脹、歩行可能。1〜2週間以内に回復します。
- Grade II(中等度):靭帯の部分断裂、中等度の腫脹・あざ、体重負荷時の痛み。4〜6週間かかります。
- Grade III(重度):靭帯の完全断裂、強い腫脹と不安定性、歩行困難。8〜12週以上の治療が必要です。
急性期処置 — RICEから韓方治療へ
損傷直後の48〜72時間はRICE(Rest・Ice・Compression・Elevation)の原則を守ります。その後、腫脹が引いてきたら鍼(丘墟・解谿・崑崙)と薬鍼に切り替え、局所血流を改善し炎症の吸収を促します。急性期に当帰鬚散を投与すると、瘀血の除去と痛みの緩和が早まります。
不完全回復が慢性不安定症へ
問題は、多くの患者が痛みが消えると「治った」と判断することです。実際には靭帯が緩く治癒したり、固有受容感覚(proprioception)が回復しないため、同じ足首を繰り返し捻る慢性足関節不安定症(CAI)に移行します。初期の捻挫患者の約40%がCAIに進行するとの報告があります。
完全回復のための韓方リハビリ
推拿(チュナ)療法で距骨(talus)の前方変位を矯正し、電気鍼治療で腓骨筋(peroneal muscles)の反応速度を訓練します。片足立ち・バランスボード運動で固有受容感覚を体系的に回復させた後、足首装具(brace)を装着しながら活動強度を段階的に高めていきます。補強の韓方薬(牛膝・続断・杜仲)で靭帯組織の強度を高めると、再発率を大幅に下げることができます。